貯金を効率的に増やしていくためには「収入」と「支出」を明確にし、適切なバランスで管理することが重要です。
そのためには「家計管理」が絶対的に必須で、家のお金の流れを把握することができます。
従来の家計管理方法には支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分けるというものがありますが、どうしても「支出を減らす」という方向になりがちで生活が圧迫されてしまいます。
生活に余裕がなくなって次第に家計管理が楽しくなくなったという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は新しい家計管理の方法について解説していきます。
支出の考え方を変えるだけで家計の管理が楽しくなり、お金を効率的に貯めていくことができるので、ぜひ参考にしてみてください!
従来の家計管理の方法は?
では、まず最初に従来から使われている家計管理の方法についてまとめていきます。
従来の家計管理では主に以下の3点がポイントになっています。
- 支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分ける
- 収入ー支出(消費+浪費+投資)=”0″になる
- 従来の家計管理の弱点は?
では、それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。
支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分ける
家計管理の基本は「収入ー支出」という計算式で表せられますが、従来の方法では、支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分けています。
それぞれの種類が含む内容については下記の通りです。
消費 | 生活に必要な費用(住居費、食費など) |
---|---|
浪費 | 娯楽費や交際費など(外食代、旅行代など) |
投資 | 金融投資や貯金、自己投資など |
この支出を3つに分ける方法を元に具体的な家計の内訳を計算すると以下のようになります。
収入 | 30万円 | |
---|---|---|
支出 | 消費 | 20万円(家賃や食費、日用品費など) |
浪費 | 5万円(趣味の費用、お小遣いなど) | |
投資 | 5万円(貯金や投資など) |
このような分類の元で収入と支出を管理していきます。
収入ー支出(消費+浪費+投資)=”0″
従来の家計管理でポイントになるのは「収入ー支出=0」になるという点です。
上記で触れたように、貯金も支出(投資)に分類されるため、基本的には収入と支出が同額になる計算です。
より家計の内訳がシンプルに把握でき、支出のバランスを調整していくことで、家計を安定化させることもできます。
従来の家計管理の弱点は?
従来のやり方でも十分に家計の把握は可能なのですが、このやり方の弱点として「支出に対してネガティブなイメージを持つ」というのがあります。
支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分類すると、お金を貯めるためには「浪費」を減らす方向になりがちです。
いかに無駄遣いを防ぐかを考えすぎて、浪費によって生活を豊かに楽しむという視点が欠けてしまいます。
もちろん無駄遣いは良くありませんが、このやり方だと生活に余裕がなくなっていき、家計管理が段々と面倒なものになってしまうでしょう。
より効果的な家計管理の方法を解説
従来の家計管理の弱点を克服して、より本質的に楽しく継続できる新しい方法について解説します。
ポイントとしては、従来の家計管理の方法に「利益」という視点を加えることです。
- 家計の中に「利益」という項目を加える
- 利益は「投資」+「浪費」で表す
- 「収入」から「消費」を引いたものが「利益」になる
では、具体的にどういうことなのか詳しくみていきましょう。
家計管理に「利益」の項目を加えてみる
新しい家計管理では従来のやり方に「利益」の項目を加えていきます。
従来の方法では「収入ー支出(消費+浪費+投資)=0」という計算式がなりたっていましたが、新しい方法では計算式を少し修正して以下のように考えます。
従来の計算式で左側にあった「浪費」と「投資」を右側に移動させただけなので複雑ではありません。
そして、この右側の「浪費+投資」を利益と定義していきます。
利益は「投資」+「浪費」
新しい家計管理では、支出のうち「浪費」と「投資」を足して「利益」と定義します。
先ほどの具体例に当てはめて考えると以下のようになります。
収入 | 30万円 | |
---|---|---|
支出 | 消費 | 20万円 |
利益 | 浪費 | 5万円 |
投資 | 5万円 |
30万円の収入に対して、支出(消費)が20万円、利益(浪費、投資)が10万円といった内訳です。
ここまで読んで「たったこれだけで何が変わるの?」と疑問に思った方も多かもしれません。
これだけではただの数字遊びになってしまうのですが、実は家計管理に「利益」という視点を入れるだけで、さまざまなメリットが得られます。
家計管理に「利益」を加えるメリットは?
家計管理に「利益」という視点を加えると以下のようなメリットが得られます。
- 家計管理の目的がクリアになる
- 利益を増やすことに集中できる
- 浪費=利益と考えられる
- 投資=利益を増やすための方法と考えらえる
従来の節約志向な家計管理ではなく、効率的にお金を貯めながらも、生活をより豊かにしていく方向で考えられるので非常におすすめです。
では、それぞれのメリットについて詳しくみていきましょう。
家計管理の目的がクリアになる
新しい方法では、「そもそも家計管理は何を目的に行うのか」を明らかにすることができます。
「貯金を増やす」ことも目的の1つではありますが、それだけではなく美味しい食事を楽しんだり、旅行に行ったり、趣味に時間を使ったりなど、そういった浪費に該当する支出にお金を使うことも大切です。
新しい家計管理では、こういった投資(資産運用や貯金)と浪費(娯楽費、趣味費など)を「利益」と定義しています。
「利益を増やす」ことで、生活をより豊かにできると考えると、何のために家計を管理するのかが明確になりますね。
従来の方法では「支出を減らす」ことにフォーカスしすぎで、余裕のない思考になりがちだったのですが、新しい方法であれば「いかに人生を豊かにするか」というポジティブな考え方で家計管理を進めていけます。
利益を増やすことに集中できる
新しい家計管理の方法を実践すると、「いかに利益を増やすか」ということに集中することができます。
従来の方法では「消費」や「浪費」は少ない方がいいという考え方で生活に余裕が生まれにくくなってした。
新しい方法では「投資」も「浪費」も生活を豊かにする「利益」と考えられるので、ただお金を貯め込むだけでなく、お金を使うことで楽しく生きるという考え方も取り入れられます。
収入を増やして、支出(消費)を減らすことで、利益を増やすというポジティブな考え方なら、家計管理も楽しく続けられますし、生活を楽しみながら資産を増やすことができるでしょう。
浪費=利益と考えられる
支出のうち「浪費」は無駄遣いといったようなネガティブなイメージが持たれていました。
「浪費はできるだけ抑えた方がいい」といった考え方が一般的ですが、新しい家計管理では浪費を利益と捉えてます。
「浪費」=人生を豊かにするお金の使い方(=利益)
こう考えると、外食や旅行、趣味でお金を使うのも「生活を楽しくしているんだ」と明るく考えられますね。
このように新しい家計管理では、浪費に対する考え方を変えることができます。
浪費と投資のバランスを決めてみよう
新しい家計管理では「利益をいかに増やすか」が中心となった考え方になっており、得た利益をどのように配分するかを考えなければなりません。
得た利益を「浪費」に使うのか、「投資」に使うのかについて正解はありませんが、バランスや目的によって使い道を決めてみましょう。
主なポイントとしては、稼いだ利益を今すぐ使う場合は「浪費」、将来的に増やしてから使う場合は「投資」といった考え方で分けてください。
投資=利益を増やすための方法と考えらえる
新しい家計管理の中で投資は「利益」に分類されます。
利益の特性として、投資は「将来的に利益を増加させるための使い道」と考えられます。
そして、投資には主に「収入を増やす投資」と「支出を減らす投資」の2つがあります。
投資の目的は「収入を増やす」「支出を減らす」
「収入を増やす投資」と「支出を減らす投資」については以下のようなものが挙げられます。
- スキルアップのための勉強をする
- スクールに通って知識やスキルを習得する
- 副業のためのセミナーを受講する
- 不動産投資や投資信託、株式投資を行う
- 省エネ家電を購入して電気代を減らす
- 節水ができるシャワーヘッドを使う
- 時短家電を購入する
このような用途にお金を使うことも「投資」に分類していきましょう。
投資は金融資産だけではない
投資と聞くと投資信託や株式投資といった金融商品が思い浮かぶかもしれませんが、上記のように金融資産だけが投資ではありません。
自己投資や経費削減のためにお金を使うことも「投資」に該当します。
このようなさまざまなジャンルの投資にお金を使って、将来的な利益を増加させてみてください。
投資は優先順位を決めて行う
投資は「確実性」と「利益」の2点を基準に優先順位を決めてみてください。
最も優先すべきなのは「確実性が高く、利益も大きい」投資になります。
逆に「確実性が低く、利益も小さい」ものは優先すべきではありません。
効率よく投資先を決めて、効率的に利益を増やしてみてください。
新しい家計管理は利益の最大化に焦点を置く
ここまで新しい家計管理について解説してきましたが、このやり方の最大のポイントは「利益を最大化させる」ということです。
浪費に対する考え方を変え、投資をしっかりと行いながら、収入と支出(消費)を管理していきながら、全体的な目的としては「利益を増やす」ことを目指していきます。
従来の方法では「何のために家計を管理するの?」という視点が欠けていましたが、新しい方法なら「利益を増やす」という明確な考え方が存在します。
家計をしっかりと管理して、利益を増やしながら生活を豊かにしていきましょう。
まとめ
新しい家計管理の考え方や具体的な方法について解説していきました。
従来の支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分ける方法に欠けていた部分を「利益」という項目を加えるだけで、家計管理が見違えるようになりますね。
「利益を増やす」という明確な目的ができますし、お金の使い方に対する考え方も変わるので、家計簿をつけるのが楽しくなっていくかもしれません。
新しい家計管理の方法を実践して、是非とも家計の利益を増やしてみてください。
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