SEO対策においてキーワード選定は何よりも最初に行う必要がある重要な施策です。
キーワードが決まるとサイト全体の方針や1つ1つのコンテンツの内容が定まり、コンテンツのクオリティや統一感を高めることができます。
逆に、キーワード選定をいい加減にしていると、中身がフワフワした出来栄えになってしまいユーザーにとって有益なサイトにはなりません。
そこで今回はサイト作りにおいて重要な「キーワード選定」について、意識すべきポイントや効果的な選定方法について解説していきます。
目次
SEO対策におけるキーワードの種類を抑えよう
まず最初にSEO対策におけるキーワードの種類を把握しておきましょう。
基本的な分類は以下の4つとなります。
- 【検索ボリューム】ビッグ/ミドル/スモール
- 【単語数】単ワード/複合ワード(ロングテール)
- 【検索意図】Go(行きたい)/Do(したい)/Buy(買いたい)/Know(知りたい)
- 【検索行動】関連キーワード/サジェストキーワード
では、それぞれのキーワードにどのような意味があるのか詳しく見ていきましょう。
【検索ボリューム】ビッグ/ミドル/スモール
「検索ボリューム」は、検索回数に応じて分類されるキーワードのことです。
「ビッグ(月間10,000回以上)」「ミドル(月間1,000~10,000回)」「スモール(月間1,000回未満)」という基準になっており、検索ボリュームによってキーワードの需要や競争の激しさが決まります。
候補としてピックアップしたキーワードの検索ボリュームを調査し、需要と競争性のバランスを考慮しながら選んでいくのが重要です。
【単語数】単ワード/複合ワード(ロングテール)
「単語数」は、検索で使用される単語の数によって分類されます。
1つの単語で検索される場合は「単キーワード」、2つ以上の単語だと「複合キーワード」と呼ばれます。
3つ以上の単語の検索キーワードは「ロングテール」と呼ばれ、検索ボリュームが少なく、ニッチかつピンポイントな情報が求められている分、競争性が低いという特徴があります。
【検索意図】Go(行きたい)/Do(したい)/Buy(買いたい)/Know(知りたい)
「検索意図」とは、ユーザーがどのような目的でキーワード検索をしたかを指しており、求めている情報の種類によって分類されています。
「Go」は「〜へ行きたい」ユーザーが検索をしているため、検索キーワード例としては「東京 美術館」や「北海道 観光」などが挙げられます。
「Do」は、「〜をしたい」ユーザーが検索に使っているキーワードで「麻婆豆腐 作り方」であれば「麻婆豆腐を作りたいユーザー」が使用していることがわかります。
「Buy」は、「〜を買いたい」ユーザーが使用する検索キーワードで「ワークチェア 通販」「スイーツ お取り寄せ」などが考えられます。
「Know」は、「〜が知りたい」といった知識や情報を調べる際に使用する検索キーワードで「オリンピック 日本人メダリスト」や「SEO対策とは」などがあります。
【検索行動】関連キーワード/サジェストキーワード
「検索行動」とは、1回の検索で目当ての情報がヒットしなかった場合に、単語を追加または変更して再検索する際に使うキーワードのことを指します。
「関連キーワード」は、メインキーワードに対して関連するキーワードのことを指し、「サジェストキーワード」は検索エンジン上で表示されるキーワード候補のことです。
検索の精度を上げるためのキーワードと理解しておきましょう。
SEO対策でキーワード選定が不可欠な理由
SEO対策においてキーワード選定が重要な理由としては以下の3つが挙げられます。
- 顧客のニーズを理解するため
- キーワード検索のミスマッチを防止するため
- サイトの方針を統一させてSEO上の評価を高めるため
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
顧客のニーズを理解するため
キーワード選定の中で細かい調査を行うと顧客のニーズを把握することができます。
例えば、メインキーワードに対して検索ボリュームの多い関連キーワードは、それだけで情報としての需要が高いことがわかりますよね。
自社の顧客がどのような情報を求めているかを把握した上で、キーワードを選定し、コンテンツを作成していくとユーザーにとって有益なサイトを作ることができます。
キーワード検索のミスマッチを防止するため
せっかく時間をかけて作ったサイトが狙った顧客に届かないというミスマッチもよく起きてしまいます。
サイト内のキーワードが定まっていないと、想定外からの流入が多くなり、ターゲットとなる層からのアクセスを増やすことができません。
なので、キーワード選定をキチンと行い、ユーザーが知りたい情報と検索で使用するキーワードがリンクするコンテンツを作成していきましょう。
サイトの方針を統一させてSEO上の評価を高めるため
キーワードはサイト全体の方向性やコンテンツの内容を決めるための基準になるアイテムです。
この下準備ができていないとサイト全体の統一感が出しにくく、検索エンジンの評価も得られません。
「これって何のサイトなの?」という状態になってしまうので、キーワードを固定した上でサイト内で一貫した内容になるよう意識してみてください。
【5ステップ!】SEOに強いキーワードを決める方法
それでは具体的にSEOに強いキーワードを決めていく方法について解説していきます。
大まかな流れとしては以下の5ステップです。
- 関連キーワードをリストアップする
- 複合キーワードの検索ボリュームを調査する
- 競合サイトのリサーチも行う
- キーワードを整理する
- サイト内で使用するキーワードを振り分けていく
では、各ステップで具体的に何をしていくのか詳しく見ていきましょう。
【ステップ①】関連キーワードをリストアップする
まず最初に自社のビジネスや制作するサイト、コンテンツに関連するキーワードをできるだけ多くリストアップしてください。
ここではまだ洗い出す段階なので、抽出したキーワードの重要度などは意識する必要はなく、とにかく数を増やすことを意識しましょう。
頭や手を動かしてリストアップする方法もありますし、ビジネスに関連する単語を探すという方法もあります。
GoogleやYahoo!知恵袋で実際に検索をすると、ユーザーがどのような情報を求めており、どんな単語で検索をしているのかが浮かび上がってくるでしょう。
さまざまな角度からリサーチを行って、掘り出し物となるキーワードを見つけてみましょう。
【ステップ②】複合キーワードの検索ボリュームを調査する
次に、メインキーワードに関連するキーワードを組み合わせて「複合ワード」を作ってください。
この際には、ステップ①でリストアップしたキーワードを使っていきましょう。
そして、組み合わせた複合ワードの検索ボリュームを調査していきます。
複合ワードの作成や検索ボリュームの調査には、専用のツールを使うのがおすすめです。
無料で使えるツールも多く効率的に作業を進められるのでおすすめです。
【ステップ③】競合サイトのリサーチも行う
複合キーワードを検索ボリューム順に並べたら、上から実際に検索をしてみて上位に表示されるサイトを調査してみるのも重要です。
また、キーワードに関係なく自社または自サイトの競合になりそうなサイトもチェックして、どのようなコンテンツやキーワードが使われているのかを調査しましょう。
この際には、Webサイトのキーワード出現頻度を解析するツールを使うのが便利です。
競合サイトからクオリティアップや差別化のヒントを得ていきましょう。
【ステップ④】キーワードを整理する
ここまでの作業が済んだらリストアップされたキーワード群を整理していきましょう。
整理するときは2つの基準を用いると効率的です。
検索ボリューム | CV(購買)に繋がりやすい | キーワードの分類 |
---|---|---|
多い | 繋がる | 競合を見ながら使用 |
多い | 繋がらない | 積極的に使用 |
少ない | 繋がる | 積極的に使用 |
少ない | 繋がらない | 除外 |
まずは「検索ボリューム」と「CV(購買)への繋がりやすさ」の2つの軸でキーワードを分類し、除外するものを決めてください。
検索数が少なく、購買に繋がりにくいキーワードを多用しても、あまりメリットはありません。
逆に検索数が多く、購買に繋がりやすいキーワードは魅力的に映るのですが、その分競合サイトでも多用されているので、選定には注意が必要です。
一連の作業でキーワード候補を絞り込んでいき、サイトの内容にマッチするキーワードを残していきましょう。
【ステップ⑤】サイト内で使用するキーワードを振り分けていく
最後に絞り込まれたキーワード群をサイトのどこで使用するのかを決めていきます。
例えば、トップページやランディングページには、サイトを表すようなメインとなるキーワードを配置させるのが重要ですし、記事やブログ、コラムといった個々の細かいコンテンツには、より詳細な複合ワードを配置させていきます。
候補に残った1つ1つのキーワードをサイト内に振り分けていき、SEOで評価されやすいサイトを構築していきましょう。
キーワード選定に必要な3つのポイント
キーワードを選定するときは以下の3つのポイントを意識してください。
- 競合サイトの確認
- 自社の強みを活かす
- 需要のある領域を狙う
作業フローを機械的にこなすのではなく、以下のポイントも常に意識しながらキーワードを選定していきましょう。
競合サイトの確認
自社のサイトが全くのオリジナルであることはほぼありません。
多くの場合、似たような情報が掲載された競合サイトが存在します。
競合サイトはユーザーのアクセスを取り合う存在でもありますが、競合サイトには上位表示されるためのヒントが数多く詰まっています。
また、上位表示されているコンテンツに膨大な労力がかけられている場合、キーワードの競合性が高く、競合サイトの数も多いと考えられるため一旦避けるという判断も有効です。
自社の強みを活かす
競合サイトだけでなく自分側にも目を向けて、どんな強みを持っているのか考えてみてください。
その際には「(他社にはない)自社の強み」を探っていくのが重要です。
自社の強みが見つかれば、それを軸にコンテンツ案を出しながらキーワードを選定していくといいでしょう。
需要のある領域を狙う
最後に「ユーザーの需要」という観点からも考える必要があります。
需要が高すぎるキーワードは競合性も高くなるので、採用するかどうかの判断は必要ですし、月間検索数1,000未満のスモールキーワードは成果が出しにくいでしょう。
自社の強みに関連するキーワードを中心に、一定の検索ボリュームのあるものを狙っていきましょう。
キーワード選定で役立つツール
キーワード選定で役に立つツールを紹介していきます。
今回ピックアップしたのは以下の4つです。
- Googleキーワードプランナー
- Googleトレンド
- ラッコキーワード
- OMUSUBI
では、それぞれのツールで何ができるのか詳しく見ていきましょう。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、最も使われているキーワードツールでもあり、指定したキーワードの月間検索数や予測データなどが調査できます。
メインキーワードの関連キーワードを抽出する機能もあるので、キーワード選定の一連の作業をまとめて行えるのが魅力です。
Googleトレンド
Googleトレンドは、特定のキーワードの検索数の推移を調査できるツールです。
話題になったキーワードの検索数がどのように推移するかといったリアルタイム性の高い調査が行えます。
サイト内のコンテンツで話題のテーマを扱う場合やSNSと連携する際などに活用してみましょう。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、入力したキーワードに対して使用されている関連キーワードを調査できるツールです。
関連キーワードを検索数順や五十音順に表示してくれるので、キーワードのリストアップ作業を効率的に行えます。
OMUSUBI
OMUSUBIは、キーワードに関連する事柄やニーズを調査し、視覚的に表示してくれるツールです。
入力したキーワードを中心に蜘蛛の巣上に関連するキーワードマップが表示されるので、個々の結びつきなどを意識しながら関連キーワードが抽出できます。
まとめ
SEO対策で非常に重要なキーワード選定の方法やポイントについて解説していきました。
キーワード選定は地味で時間のかかる作業ではありますが、サイトやコンテンツを作成する前の下準備として綿密に行う必要があります。
作業を効率的に行うためのツールもあるので、上手に活用しながらSEOに強いキーワードを選んでみてください!
コメントを残す